毎年4月から新年度が始まることから、例年2月・3月は、新居探し・引っ越しのピークとなります。
2023年の繁忙期、我が家は2つの新たな取り組みを始めました。
1つ目は“ステージング”です。まずこのコラムの“写真”をご覧ください。空室の写真と家具を配置した写真がありますね!この家具を配した状況が“ステージング”です。
分譲でも賃貸でも、新居を探している方は、“ドンガラの部屋”よりも、“家具が配置された部屋”の方が、実際の生活感をイメージし易くなります。
もともとはアメリカの分譲で始まったサービスです。内見の為にステージング用の家具等を搬入しセットするには、それなりの費用が発生します。ですので、売買金額が高額となる分譲物件から、このサービスは始まったようです。
日本の賃貸でも10年ほど前から“ホームステージング”としてこの手のサービスが始まりましたが、その際ネックとなるのはやはり“費用”です。
“本格的な家具を導入したホームステージング”は、都内の数十万円単位の賃料の部屋でしか無理でしょう。そこで、一般の賃貸ではイケアの家具を使った簡易的なホームステージングとならざるをえませんでした。
今回私が導入したステージングは、“デジタルステージング”という手法です。その名の通り、リアルではなく、デジタル=CGでステージングを実現します。
実は私は5年程前、この“デジタルステージング”を試したことがありました。当時は間取りの図面から部屋全体のイメージをCG化するので、納期は1か月以上、費用も数万円単位でした。
しかしながら、今回私が利用したデジタルステージングは、空室の写真をネットで送り、“カントリー風、クラシック風”という幾つかのパターンからイメージを選び、配置する家具にチェックを入れるだけ。納期は2-3日、費用も数千円程度です。
いかがでしょう、かなり生活感を感じられるのではないでしょうか?
2つ目は、“ポータルサイトへの物件情報の掲載”です。
管理会社・仲介会社は入居希望者様に対して空室情報を発信し、“仲介=マッチング”します。
自社のHPに掲載する場合もありますし、その情報を“ポータルサイト=スーモとかアットホーム“に掲載することもあります。後者の方が”全国区“ですから、利用者としても便利で、利用率も格段に高いです。
しかし、このポータルサイトへの掲載は、仲介会社の判断に委ねられる為、大家は何も出来ません。いや、”出来なかった!“というのが今までの状況です。
3年ほど前から始まったサービスですが、大家が直接物件情報を入力することにより、全国版のポータルサイトに掲載されるサイトが開設されました。
実は、我が家の空室物件は、仲介会社を通じて既にポータルサイトに掲載されていましたが、それへの反応は大家にフィードバックされることはありませんでした。
今回のサービスは、大家が主導的に行動するので、そのサイトへのアクセス数、反応状況、問い合わせの数字をダイレクトに把握することが出来ます。
どんな仕事にも”神通力“などありませんから、この2つのサービスの効果が即表れている訳ではありません。しかしながら、このような取り組みを進めることで、大家が直接入居希望者様に物件情報を伝えられる環境が整いつつあるということは、双方にとっていい事だと思います。